1992年(平成4年)にJBBFは日本のボディビル活動を統括する社団法人として当時の文部省より正式認定を受けています。
その設立趣旨書を参考にしてJBBFの事業目的を簡単に紹介しておきます。
JBBF(日本ボディビル連盟)は1955年(昭和30年)10月に「日本ボデイビル協会」の名称でボディビルの普及振興と共に、国民の健康増進と体位の向上を実現することを目的に設立されました。
以来、民間におけるクラブスポーツの先がけとして数々の実践活動を行なってきました。
JBBFの活動方向は大別して次の3つの分野になります
(1)競技スポーツとしてのボディビル
ボディビルの鍛練によって極限近くまで鍛えた筋肉と、それをいかに力強く、また美しく表現するかを競う「競技スポーツ」としての分野。
生命力に溢れた人間の健やかな肉体の美しさをJBBFの公認審査員が決められたルールに基づいて、公正に入賞選手を選出します。
JBBFによる地方大会、全国大会の数は毎年50以上になっており、優秀なチャンピオンが誕生しています。
また全国大会で上位入賞の選手はアジア選手権大会や世界選手権大会に派遣され、毎年健闘しております。
さらに今後はプロ選手の養成に力を入れ、ボディビルの人気がますます増加するように期待しています。
(2)スポーツ選手全般の筋力トレーニング
あらゆるスポーツ選手が基礎体力向上、筋肉増大・筋力強化を目的として、バーベルやダンベルなどによるフリーウエイト、あるいは各種最新マシーンによる「筋力トレーニング」を実行しています。
当初は「筋肉が固くなる」「柔軟性や持久力が低下する」「心臓によくない」などと批判されたことがありましたが、現在のスポーツ医学の最前線でも「筋トレ」の効果が高く評価され、
実施することにより勝利に結びつくことが常識になりつつあります。
マラソン、テニス、ゴルフなど一般的なスポーツにおいても筋肉鍛練の大切さは認識されています。
JBBFから優秀な指導者が続出していることは言うまでもありません。
(3)健康増進としての筋力トレーニング
国民が医療機関にかかる医療費は年間31兆円にも達し、国家全体の予算82兆円の3割以上になっています。
とくに高齢者の増加が拍車をかけており、政府でも「健康日本21キャンペーン」によって元気な高齢者を増やす政策をとっています。
その手段として全国のボデイビルクラブで実施している筋肉養成プログラムがたいへん有効です。
下半身の筋肉、また骨盤内部にある大腰筋などを鍛えれば転倒して骨折する割合が低下します。
「筋肉・骨・関節は使用しなければ衰える」というのは生理学としての定説です。
適切な運動刺激により高齢者でも筋肉が発達し、機能が向上します。
「健康管理、健康維持のために入会している」という会員の数が全国のスポーツクラブの9割以上を占めている実態からも、これに対応した指導の重要性が見えてきます。